杉田祐一は、2017年7月の新しく新設された芝の大会「アンタルヤ・オープン」で見事優勝し、松岡修造、錦織圭に続く日本人のATPツアー優勝3人目(当時)の快挙を成し遂げた。
現在ATPツアーでシングルス優勝した男子は5人で、ダニエル太郎と西岡良仁がそれぞれ今年優勝している。
杉田祐一は、高校生の高校生の時にプロの下部ツアーフューチャーズで優勝し脚光を浴びます。そしてプロ転向。
当時国別対抗戦デビスカップに日本人最年少で選出。 華々しくデビューした杉田であったが、勝てない日々が続き大スランプに。
昨年497位あった世界ランキングが1000位台に落ち込む。
翌年には復活した杉田であったが、同期の伊藤竜馬がグランドスラム、トップ100と入る中、杉田は世界の壁にぶつかる。
グランドスラムには予選18回目にして、ウインブルドンで本選出場。
世界ランキングTOP100入りもプロ入り10年目の28歳にして達成。(錦織圭1年目、伊藤竜馬6年目)
そんな順風満帆とはいかない杉田であったが、2017年7月に新しく新設された芝の大会「アンタルヤ・オープン」で優勝!する快挙。
その「アンタルヤ・オープン」の詳細について
ウインブルドンの前哨戦として、2017年に新設されたトルコのアンタルヤで開催される芝のATPワールドツアー250の大会。
杉田は、ウインブルドン前にグラスコートでの試合を積むために参加。
世界ランキング272位のオーストラリアのエブデンを61、63のストレートで勝利し2回戦へ。
元世界ランキング3位のスペインのフェレールとの対戦では、ファイナルセットのタイブレークまでもつれる接戦を制し準々決勝に進出。
スコアは、63、36、76(2)
準々決勝は予選を勝ち上がってきたドイツの19歳Daniel Altmaierと対戦。 63、60と圧倒しストレートで準決勝進出。
杉田がATPツアーでベスト4に進出するのは初。
2006年全豪オープン準優勝のマルコス・バグダティス(キプロス)との対戦は、ファイナルセット杉田の4-1の時点でバグダティスが脱水症状で途中棄権。
これにより初のツアー決勝へ。
スコアは、63、67(7)、41(RET)
決勝では、こちらも初の決勝となるフランスの62位、アドリアン・マナリノと対戦。
どちらが優勝しても初のATPツアー優勝。
試合は杉田が常時リードする展開で、61、76(4)のストレートで勝利し見事日本人3人目のATPツアー優勝を成し遂げた。
勝利した瞬間は、喜びでコートに大の字に。
芝コートでの優勝は日本人初の快挙。
インタビューで杉田は
「第1回の大会で優勝して誇りに思う。人生の中で、最も感動した瞬間だ。こんな大舞台で、こんないいプレーをしたことはない」
と話した。
苦節11年目で記念すべき第1大会の「アンタルヤ・オープン」でATPツアー初優勝した杉田祐一。
この優勝で杉田は世界ランキングを44位にし、松岡修造の46位を抜き日本人歴代2位の世界ランキングを記録した。