日本ダブルスの救世主 マクラクラン勉とは?

タイトル下



デビス杯は男子の国別対抗戦なんですが、シングルス4戦、ダブルス1戦のトータル5試合の勝敗で勝負を決めます。

近年日本男子は錦織圭をはじめ、杉田祐一、西岡良仁、ダニエル太郎と世界でも戦える選手が増え黄金時代と言ってもいいくらい選手層が増しています。

しかし、みんなシングルスプレイヤーでダブルスはツアー中でも調整で出たりするくらいです。

女子ではダブルスをメインにツアーを周る選手もいるんですが、今の男子テニス界ではほとんど居ません。昔はトーマス嶋田選手がいました。

世界の強豪国は必ずと言っていいほどダブルスが強い選手がいます。

デビス杯の場合、シングルス2試合、ダブルス、シングルス2試合と間にダブルスがあるのですが、このダブルスがいつも勝てません。

錦織圭がシングルス、ダブルスと出場することも出来るのですが、世界ツアーを周りながら強豪とシングルスで勝つのも簡単ではない状態であまりにも負担が大きすぎます。

最近シングルスでも勝てるメンツが増えてきた分、日本にとってダブルスが穴でした。

そこに突如現れたのが、マクラクラン勉です。

日本に帰化してくれるまでほとんど知らなかったのですが、マクラクラン勉選手はニュージーランド人の父と日本人の母の間に生まれました。

ダブルスの世界ランキングは25位でトップクラスです。

小さい頃に日本に住んでいたこともあり、出場機会を求めて日本に帰化しました。

2017年の楽天ジャパンオープンのダブルスでは内山靖崇と組み優勝、今年の全豪オープンダブルスではベスト4とこれから期待の選手です。



プロフィール

国籍 日本

出身地 ニュージーランド・クイーンズタウン

居住地 ニュージーランド

生年月日 1992年5月10日

年齢 26歳

身長 / 体重
185cm / 78kg

利き腕 / バックハンド
右 / 片手

プロ転向年
2014年

経歴

ジュニア時代

テニスは6歳から始める。その他にも体が大きいからかバスケットボールやラグビー空手などのスポーツもやっている。

13歳から本格的にテニスを開始。

ジュニア時代は兄と共にシングルス、ダブルスと出場。

大学はアメリカのカリフォルニア大学バークレー校に進学。テニスに打ち込む。余談ですが同校卒業生にはあの孫正義がいます。

20歳

2012年(20歳)

シングルス

6月のアメリカF14フューチャーズでベスト16、7月のイスラエルF1フューチャーズでベスト8。

ダブルス

6月のアメリカF15フューチャーズでベスト4、7月のイギリスのF10フューチャーズでベスト4。

21歳

2013年(21歳)

ダブルス

7月のデンマークF2フューチャーズでベスト8、F3フューチャーズでベスト4。

プロ

22歳

大学卒業後にプロへ。2014年(22歳)

シングルス

6月の日本のF7フューチャーズでベスト4、8月のメキシコのF9フューチャーズでベスト8、10月のトルコF35、36フューチャーズでベスト8。
11月のアメリカのF32フューチャーズで準優勝。

ダブルス

6月の日本のF7フューチャーズで準優勝、8月のメキシコのF9フューチャーズで準優勝、F10でベスト4、10月のトルコのF35でベスト8、F36でベスト4、F37でベスト8。

11月のアメリカのF31でベスト4、F32でフューチャーズのダブルスで初優勝!

23歳

2015年(23歳)

シングルス

4月のアメリカのF14フューチャーズでベスト8、7月のアメリカのF22フューチャーズでベスト8、9月のイスラエルF12フューチャーズでベスト8、10月のベネズエラのF1フューチャーズでベスト8。

世界ランキングは924位

ダブルス

2月のスリランカF2フューチャーズでベスト4、F3で準優勝、5月の日本のF4で準優勝、アメリカのF15で優勝、フューチャーズダブルス2勝目。6月日本のF5で優勝、フューチャーズ通算3勝目。日本のF7で優勝。4勝目。

8月イスラエルのF10で優勝、F11でも優勝。さらにF12でも優勝。3週連続優勝!フューチャーズ通算7勝目。

10月後半のベネズエラのF1でベスト4、F2でベスト8、F3でベスト4。

12月のナイジェリアのF4でベスト4。

この年フューチャーズでのダブルスタイトルは6

最終戦前のダブルス世界ランキングは、408位

24歳

2016年(24歳)

シングルス

5月のイスラエルF9フューチャーズでベスト8。

ダブルスの試合をメインに。

世界ランキングは951位

ダブルス

1月のアゼルバイジャンF1フューチャーズで優勝、フューチャーズ通算8勝目。F2でベスト4。

2月のイスラエルのF3で準優勝。

3月日本のF1で準優勝、F4で優勝。フューチャーズ通算9勝目。

5月のイスラエルのF8で優勝、F9で優勝、F10で優勝。3週連続優勝!フューチャーズ通算12勝目。

6月のカナダのF4でベスト準優勝。

8月のアプトスチャレンジャーではチャレンジャー初の決勝へ。結果は準優勝。

9月のアメリカのチャレンジャーでベスト4。

10月のメキシコのモンテレイチャレンジャーで準優勝。

最終戦前のダブルス世界ランキングは、198位

25歳

2017年(25歳)

ダブルス

1月のオーストラリアのキャンベラチャレンジャー、バーニーチャレンジャー,ローンセストンチャレンジャーでベスト4。

2月の横浜チャレンジャーでベスト4。

4月の台湾チャレンジャーでベスト4。5月のイタリアでのチャレンジャーベスト4。

6月のイタリアでのチャレンジャー優勝。チャレンジャー大会で初優勝!6月に日本に帰化。

7月のイタリアでのチャレンジャー大会2大会で準優勝。

9月のデビス杯ワールドグループプレーオフブラジル戦で初招集。内山靖崇と組んでブラジル強豪ペアに67 46 26で敗退。

韓国のチャレンジャー大会で優勝。チャレンジャー大会2勝目。

10月の楽天ジャパンオープンで内山靖崇と組んでツアー初出場。ジャパンオープンは格があがるので、強い相手を倒しながらいきなり決勝進出。グランドスラムホルダーでもあるアンディ・マレーの兄のジェレミー・マレー組と対戦。

64 76のストレートで初出場ながら楽天ジャパンオープン優勝!日本人ペアのツアー優勝は同大会での鈴木/岩淵ペア以来12年ぶりの快挙。

この活躍によりダブルス世界ランキングは82位に。

10月中旬のベルギーでのツアーのアントウェルペンオープンでもベスト8。

その後のホーチミンチャレンジャーで準優勝、神戸チャレンジャーで優勝、チャレンジャー大会3勝目。豊田チャレンジャーでベスト4。

世界ダブルス世界ランキングは73位

26歳

2018年(26歳)

ダブルス

1月のオーストラリアのチャレンジャーでベスト4。

全豪オープンでグランドスラム本選から初出場。準々決勝でダブルス世界ランキング1位のペアに64 67 76で勝利!続く準決勝は64 57 67で惜しむも敗退。全豪オープンベスト4

世界ランキングは36位に。

2月の南フランス・オープンでツアー優勝。ツアー2勝目。同月後半のデルレイビーチでベスト4。

3月にマスターズシリーズであるマイアミオープンでマスターズシリーズ初のベスト4。

4月のハンガリーオープンでベスト4、イスタンブールオープンで準優勝。

5月のマスターズシリーズマドリードオープンでベスト8。

プレースタイル

1番の武器は長身から打ち下ろすビックサーブです。ダブルスでは試合展開も早く相手にブレークされると、そのままゲームを持っていかれてしまうのでサーブが強いのは大きな武器です。

マクラクラン勉は全豪オープンベスト4に入ったストレフとのペアが相性がいいみたいなんですが、毎回一緒のペアが組めるとは限りません。

ツアー転戦していると大会ごとにペアが変わることが多いのですが、マクラクラン勉はどの大会でも好成績を出しているのでコミュニケーション能力も高いことがうかがえます。

日本人にとって言葉の壁もありますが、ダブルス中心にツアーを周る選手が現れないのはコミュニケーションの部分も大きいのかもしれません。

おもな成績

2014年 アメリカF32でフューチャーズのダブルスで初優勝!

2015年 フューチャーズでのダブルス優勝6回

2016年 フューチャーズでのダブルス優勝5回、チャレンジャー準優勝2回

2017年 イタリアでのチャレンジャー優勝、韓国のチャレンジャー大会で優勝、楽天ジャパンオープン優勝

2018年 全豪オープンベスト4、マイアミマスターズベスト4、イスタンブールオープンで準優勝、マドリードオープンでベスト8

今年からツアー大会に移行してランキングも上昇中!これからのマクラクラン勉のツアーやグランドスラムでの活躍に期待大ですね。